通信 bU7(ガイドライン通信・通算153号) 08/3/11
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冤罪の責任は 裁判官にはないのか?!
日弁連「氷見事件」調査報告書
日弁連が1/30に公表した,いわゆる富山県「氷見事件」の調査報告書は,前半が捜査機関批判,後半は弁護活動批判に終始し,裁判所については,「現行刑事裁判制度の下ではその役割を十分に果たせずにいる裁判所には,真摯な反省が求められる」と言及するのみである。
だが,裁判所は,第2事件(強姦未遂)の勾留質問で「否認」した被疑者を釈放後に第1事件(強姦既遂)で再逮捕,勾留・勾留延長を決定して,事実上取調べ目的の逮捕・勾留を野放しに容認したうえ,こうしてデッチあげられた「自白調書」をもとに,懲役3年の実刑を下しているのだ。
この裁判所を弾劾せず,「各弁護士の意識改革」「張り詰めた感覚での弁護活動」と宣う日弁連「調査チーム」とは! この腰抜け・迎合姿勢は,「富山冤罪事件の背景に極端な弁護士不足」(2/3朝日)などと弁護士激増キャンペーンの餌食まで差し出している。
新潟県弁護士会 「裁判員」実施延期を決議
2月29日新潟県弁護士会は,国会と政府に対して,「裁判員法の施行を延期する」「同法の抜本的改正が困難である場合は,廃止する」提言決議を採決した
(賛成55:反対41:棄権10)。
提案理由は,@民主的基盤の欠如 A思想良心の自由 B誤判・冤罪,重罰化C粗雑司法 D被告人の選択権。
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「新潟日報」社説(3月6日)
スタートまであと1年という時期に身内からでた「待った」である。元裁判官や学会には反対論もある。この一石を重く受け止めたい。…自白偏重による人権侵害が相次いでいる捜査をこのまま放置して,裁判員制度が成り立つのかという問題だ。これらの危機感が弁護士の間に膨らんでいるのは疑いない。
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【問題提起】 “可視化”改悪打破できるのか (1)
日弁連の一部では現状打破のまるで如意棒のように語られ,裁判員制度導入と取引されているが…。
取調DVDは偽り 取り組みの先駆けとして,殺人事件への関与を「自白」する様子を録画された被告が,公判で改めて関与を否認。被告は自白したときにだけ録画されたと主張(朝日07.8.31他)
最高検中間報告 「一部実施は有効」,全面可視化は担当検事の9割が反対(法律新聞08.2.22)。「自白の内容について,事実を読んで聞かせて確認したり,最後に言い足りない部分を補足するように促したりする場面を録画している。
検察庁 「任意性を確実に証明できる、検察の新たな武器にしたい」(最高検幹部 朝日06.5.10)「決して捜査の可視化を認めたのではなく、裁判員裁判に参加する市民に分かりやすくして短期間に判断してもらうために任意性の立証についての一つの有力な選択肢」(但木検事総長、法律新聞06.8.4)
「適正な取り調べを確保する方法は別途講じることであって、今度の試行とは関係ありません。公判に費やされる時間や自白の任意性という慣れない判断に迫られる裁判員の方々の負担を軽減軽減するためという考えが基本です」(大野恒太郎最高検総務部長 読売8/1)
警察庁 「現段階では(導入は)全く考えていない」(漆間警察庁長官 東京06.5.12)
取調の適正化に関する有識者懇談会
「(全面可視化は)捜査の現場が混乱して士気が低下する」(08.2.26 委員岡村勲「全国犯罪被害者の会」代表幹事、河上和雄元東京地検特捜部長、前田雅秀首都大学教授ら)
吉丸眞(元東京高裁刑事部総括) 「組織幹部の犯行への関与について取調を行う間、録音・録画を一時停止することができるとするのが相当」(判例時報1913.125p)
松山事件弁護士 「松山事件でも取調の状況を録音した短時間のテープがあった。だが警察官がまとめた供述調書を被疑者に読み上げさせて録音したもので、逆に捜査に利用された」(朝日06.5.9)
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