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刑弁通信バックナンバー
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刑事弁護ガイドライン策定反対通信No.63      02/10/07

            <事務局連絡先>東京都港区北青山3−15−13−603  鈴木達夫法律事務所(TEL03−5467−8480)


「刑弁ハンドブック」?! 10.9刑弁センターでの強行は許されない
10月9日の刑事弁護センター全体会の議決事項トップは「刑弁ハンドブック」。ところが、本日に至ってもその内容は委員にすらまったくあかされていません。上田國廣委員長は「第1次案とも違う」と『法律新聞』(10/4号)の取材に答えていますが、最善努力義務、誠実義務、守秘義務、法令の遵守、真実義務、複数同時受任、接見等々、その項目はガイドライン第1次案そのものです。そんな亡霊の復活を、許すわけにはいきません。

 裁判員制度 法務省・最高裁の狙い鮮明に  9.24検討会ヒアリングより

 9月24日に政府・推進本部裁判員制度検討会のヒアリングが行われました。裁判員制度に賭ける権力側の狙いが露骨に示されています。
(住商リース株式会社取締役副社長 中川英彦)
    「国民の公共精神を養成する学校」「市民感覚を判決に反映」「裁判官意見を優先
(法務省刑事局)
  <黙秘権侵害> 被告人側は争点を明示する義務を負う/被告人自身の行動等被告人の応答を十分に期待できる部分について争点を明らかにしない場合には何らかの不利益措置を講ずる
<限定的証拠開示> 証拠開示の時期・範囲等についてのルールの明確化
<主張立証制限> 準備手続段階で明らかにしなかった主張や証拠調請求しなかった証拠は、原則として公判段階で提出することは許されない
<連日開廷の法定化>連日開廷の原則を法律に明示する/2年以内判決の努力規定化
<調書温存> 裁判員制度の下でも供述調書を初めとする書面は重要な役割を果たす
<強権的訴訟指揮・弁抜き裁判> 弁護人が訴訟指揮に従わずに退廷・欠席した場合でも審理を空転させずに対処しうる制度の導入
(最高裁事務総局)
<争点整理の徹底による予断排除原則の解体> 争点に集中した証拠調べ、徹底した争点整理を実現するため、受訴裁判所が主宰する準備手続きを設け、当事者に争点の明示義務を課す/主張立証を予定している事実の概略の開示と相手方主張事実に対する争点の提示
<連日的開廷の原則化>
<訴訟指揮権強化>当事者の不当な言動、逸脱的な訴訟活動等に対する有効適切な規制


*日弁連「制度設計」は、わずか15分のヒアリングで没!?
 刑弁センター執行部が言葉だけで「不可欠条件」等といっている「制度設計」について、検討会の議論では一顧だにされず、最高裁・法務省ペースによる制度作りが進んでいます。

 集中審理で死刑! 本庄保険金殺人事件判決

★10月1日さいたま地裁は、いわゆる本庄保険金殺人事件の主犯格の被告人に死刑判決を言渡しました。審理開始から1年7月、死刑事件としては異例のスピード判決です。
  それはこの事件がいわば集中審理導入のモデル実験として行われたからです。週4日の連日開廷ペースで91回の集中審理が行われ、結果は死刑!
★この事件審理では、@重要証拠不開示Aわずか4か月の準備期間B接見の制限(検察官は無制限)C直接主義、口頭主義の悪用(調書をなぞる誘導証言、取調官による証言)等の問題点が指摘されています。
★今国民参加の名の下に導入が図られようとしている裁判員制度は、まさにこうした重大事件を集中審理=連日開廷をもって極短期間のうちに迅速処断をするための制度です。裁判員制度検討会座長井上委員は、否認事件でも7日から10日で終わらせると公言しているのです(司法審)。刑事司法の悪しき現状を温存、固定化したうえで、ひたすら集中審理と国民感情の直截的反映による重罰化を目指そうとする裁判員制度導入は、被告人の防御権、弁護権を真っ向から解体しようとするものです。

「共謀罪」法制審へ 立法化を阻止しよう!  

 簡易・迅速・重罰化は戦時司法の特徴です(戦時刑事特別法等)。今進行している有事立法策定の動きと刑事司法の大改悪、そして治安諸立法の相次ぐ制定は、まさにこの戦時司法への道にほかなりません。
★共謀罪とは、文字通り共謀しただけで処罰されるというものです。
 稀代の悪法治安維持法において「協議罪」が犯罪とされたことを想起しましょう。
★国際組織犯罪防止条約でもtransnational(越境的性質を有する組織犯罪)と限定されていますが、法案ではまったく無限定。「団体の活動として」、「組織により」行われるものと認定されれば、実行行為がなくても処罰されるのです。戦前の草野豹一郎大審院判事の「共同意思主体説」ですら実行行為は要件でした。共犯従属性を全面的に否定するおそるべき治安立法です。
★団体の「不正権益の獲得・維持」のための共謀も処罰されます。暴力団の縄張り拡張に止まらず、たちまち労働組合の勢力拡張なども対象とされるでしょう。
★前提になる「組織的犯罪」とは長期4年以上の罪です。傷害、監禁、文書偽造、常習的暴行・脅迫(暴力行為処罰法)等の「共謀罪」名下に労働争議や組合潰し、その他の反体制的運動潰しに利用されることは明白です。
証人等買収罪は、警察による証人潰しは放置して、弁護側による打ち合わせなど(「証言しないこと」も構成要件)を買収行為として牽制、弾圧する根拠法規になります。
 
心神喪失者等医療観察法案(保安処分新法)、ゲートキーパー立法などの治安立法阻止!


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