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刑事弁護ガイドライン策定反対通信No.73      03/04/01

            <事務局連絡先>東京都港区北青山3−15−13−603  鈴木達夫法律事務所(TEL03−5467−8480)


   仙台・福岡→広島→京都→群馬集会で議論白熱
                   刑事「司法改革」の実像に迫る

 「治安立法と刑事司法改革」をめぐる弁護士・学者討論集会が、仙台、福岡につづき、広島・岡山、関西(京都・大阪・滋賀・和歌山・兵庫・山口・富山・金沢)、群馬と開かれました。
 
【共謀罪などの治安立法について】   (以下の要約責任は本ニュース編集部)
<新谷一幸・広島修道大学助教授> 司法改革は財界の要求と「社会の安全」を基本目標とし て追求され有事立法体制と不可分。また、「義務としての裁判員制度」は重大な問題。
<中山研一・京大名誉教授> 心神喪失等医療観察法案の政府修正案は、「再犯のおそれ」要件を「この法律による医療を受けさせる必要」と曖昧なものに変えたが、医療のためという言い方で保安処分としての本質を隠している。「入院」の更新も無期限にでき、極めて危険。
<生田勝義・立命館大学教授> 共謀罪の立法事実は「国際協調」以外に何もない。漠然とし た不安感が最近の治安立法の論拠だ。いまや刑法は事前予防的規制へ変化しつつある。
<浅田和茂・大阪市立大学教授> 日本の刑事司法は重病、その病根は深い。このままでは裁判員は添え物で迅速化のみが残ることになるのか。
<小田中聰樹・東北大学名誉教授> 刑事「司法改革」は、1930年代国民総動員型の有事司法の現代版、戦後憲法下の統治構造を転換する仕上げをなすもの。「せめぎ合い」論、「前進」論などあるが、現在の状況はそうした判断を許さない状況である。この司法改革の流れを止めれば必ず新しい局面が開ける。
 
  ―以下は討論―
【共謀罪】
 ◆刑法の個人責任原理を解体し、組織責任・団体責任を追及する団体規制法でもあり、目的要件もないという意味では治安維持法より危険
 ◆歴史的にも労働組合運動は刑法上の共謀罪として処罰されてきた。
 ◆今回の共謀罪は、漠然とした市民の不安感ではなく、失業率の増大や戦争など支配の危機を根拠としたものであり、組織性や国際(越境)性の要件を付加すれば賛成などという日弁連の「反対意見」は、まったく見当はずれである。
【裁判員制度】
 ◆「国民参加」を誰が何のために導入しようとしているのか。その結果、検討会では最悪の「たたき台」ができた。事件報道や裁判批判を封ずる規制も準備されている。
 ◆最近では刑事弁護に関し「市民」からの懲戒濫訴が多い。カレー事件では弁護団攻撃がすさまじい。被告人が保護されているのに被害者は…と両天秤の議論をするのはどうか?
 ◆裁判員制度の骨格や迅速化法案を見ると非常に危険だ。国民参加は「餌」であり、ある意味で国民を非常に衆愚視していると思う。いずれにしても裁判員制度を止めるしかない。
【裁判員ドラマ】
 ◆群馬集会では、日弁連が4400万円を投じた「ドラマ」に強い批判。
 ◆脚本を読んだ。被疑者に対する早朝から深夜に至る取調や自白するまでの身柄勾留が当然のように扱われている。この現状を前提として裁判員の人数さえ多ければ無罪の評決が出るかのような演出は、制度の危険な本質を隠し市民を誤導するものだ。こんなもの上映させてはならない。
 ◆評決が全員一致で描かれているが、検討会のたたき台では「過半数」だ。それで事実認定と量刑を決める怖さ。陪審制は「全員一致」の事実認定のみという点で救われているのだ


「共謀罪」トンデモナイ!「裁判員制度」オカシイ!
           〜治安立法と司法改悪に反対する全国集会
  5月22日(木)午後6時〜8時30分弁護士会館2階講堂「クレオ」
      <主催> 憲法と人権の日弁連をめざす会(代表 高山俊吉)
 

討議資料    裁判員制度「たたき台」(去る3月11日、政府・検討会が公表)
 
§「評決は過半数の意見による」→国民主権の実現?陪審制の「全員一致」の意義は?
§「訴訟手続に関する判断及び法令の解釈に関しては、裁判官の過半数の意見による」
§「公判手続・総論 裁判員の負担を軽減しつつ、実質的に裁判に関与することができるよう、迅速で分かりやすい審理」
§「第1回公判期日前の準備手続を必要的なものとし、審理見込み日数を明らかにする」
§「証拠調べは争点に集中し、厳選された証拠。証人尋問は争点中心に簡潔なものとする」
§「罰則 召還を受けた裁判員候補者が正当な理由なく出頭しないときは、〇〇円以下の過料」
§「裁判の公正を妨げる行為の禁止 ア 何人も、裁判員又は裁判員候補者に事件に関する偏見を生ぜしめる行為その他の裁判の公正を妨げるおそれのある行為を行ってはならない。
 イ 報道機関は、アの義務を踏まえ、裁判員又は裁判員候補者に事件に関する偏見を生ぜしめないよう配慮しなければならない。」
 
共謀罪・裁判迅速化法・医療観察法の成立を阻もう


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