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 憲法と人権の日弁連を                2008/1/31
  めざす会ニュース〈第78号〉

憲法と人権の日弁連をめざす会 TEL 03(5157)5488/FAX 03(5157)5489
 


『創る会』の詭弁 結局は激増なのだ 
 
 3000人政策は会員の猛反発を受け、いまや風前の灯火。にもかかわらず、「明日の司法と日弁連を創る会」(略称『創る会』)は、見え透いたゴマカシを言い募って、いまだ弁護士激増路線を居直っている。
「二段階で取り組む」 ・・・ 『創る会政策ニュース6』
 第一段階は、「スピードダウンの提言」。
     ただし、「国民・市民の共感を得るメッセージを含んだものでなければならない」。
 第二段階は、「適正規模の提言」。
    ただし、スピードダウン提言後の
    @ 世論の反応
    A 被疑者国選、裁判員裁判の対応態勢
    B 日弁連内外の様々な意見
    C 隣接士業を含む諸外国との比較
    D 法曹のニーズと質に関するデータの分析・検討
    E ロースクール等の養成過程を含む提言
 

 3000人隠し・・・ゴマカシ1
 この「二段階」論は、決して「3000人ストップ」とはいわない。
 司法試験委員会の昨年6月の決定は、合格者数を2008年2300〜2700人(中央値2500人)、09年2600〜3000人(同2800人)、10年3000人としている。
 右グラフ太線矢印は、「二段階」論の「08年8月スピードダウン提言」により、09年、10年は約2800人、「10年3月提言」により11年以降は2800人+αという結果を示している。
 ただ「スピードを落とす」だけの激増路線なのだ。
 
 

 “大きな声”に常に追従・・・ゴマカシ2
 「国民・市民の共感」(第1段階)、「世論の反応」、「日弁連内外の様々な意見」(第2段階@B)とは・・・。『創る会』にとっては、政府や財界、一部マスコミの“大きな声”だ。
 実際、激増反対の主張を、「市民に対する責務を果たしていない」、「日弁連の社会的信用が問われる」と非難し続けているではないか(『創る会政策ニュース3』)
 
 法科大学院の利権構造・・・ゴマカシ3
 ロースクール問題(第2段階E)! 法科大学院は、膨大な建設資金をかけ、大量の法学部教授を引き抜いて設立された。法曹人口の激増なくしては延命できない。マスコミが指摘する「法科大学院関係者の強い抵抗」である。設置の最先頭に立ち、多くのにわか実務家教員を抱える『創る会』が、この一大利権構造に立ち向かえるはずがない。
 
 1929年世界大恐慌前後の経済不況下、弁護士資格の実質的引き下げによって弁護士は急増した。その結果、弁護士には家を貸さない、米屋からも酒店からも鼻つまみにされるほど、弁護士の窮乏が社会問題となった。日本弁護士協会は、1933年に弁護士経済確立調査委員会を設置し、また弁護士の中から「職域の拡張として満州国の司法官は弁護士から採用せよ」等が提案され、やがて「弁護士は今後積極的に国家組織の中に深く進出して行かねばならない」「弁護国営、国家による弁護士の生活保障」という考え方が支配的になっていった。
 「満州事変」以後、太平洋戦争にかけての弁護士階層の無力化、職業的焦りと失望を招来する直接的原因となった。

大野正男元最高裁判事・講座『現代の弁護士2』(日本評論社)より
 
 
 頼みの綱は法務省と自民党
         ・・・ゴマカシ4
 『創る会』は、「実現可能性」として、「法務省検討組織設置」と「自民党司法制度調査会のヒアリング」を挙げる。だが、“人権の日弁連”を敵視し、一貫してその変質をねらって弁護士激増政策を採ってきた彼らが、救いの手を差しのべるというのか。
 弁護士の生活と未来は、私たち自身が立ち上がり、声を挙げ、たたかいとるほかない。

※中坊「司法改革」路線 : 「われわれは、かりそめにも、利己的、職益的発想から改革を拒んではならない」(90年)。「私の司法改革−特権の上にあぐらをかき、口先だけで人権擁護を叫ぶ独善集団。まず弁護士改革なくして司法改革はありえない。」(99年『文藝春秋』)
※中坊公平 : “ミスター司法改革”、“平成の鬼平”を気取った元日弁連会長(大阪弁護士会)。債権回収国策会社RCCの前身、住管機構初代社長。在任中の16億円詐欺事件で起訴猶予と引き換えに弁護士登録を抹消した。
※鬼追明夫 『創る会』筆頭代表世話人、元日弁連会長(大阪弁護士会)。中坊に続くRCCの社長。在任中の非行で「懲戒相  当」とされている。