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日弁連は「自衛軍」を認めるのか 「憲法改正論議を検証する」をテーマに,さる11月10〜11日鳥取市で開かれた第48回日弁連人権擁護大会。パネルディスカッションと大会宣言をめぐる3時間の論議をつうじ,切迫する改憲動向が明らかにされ,日弁連が問われている責任も浮き彫りになりました。
会員は,それを認めない
憲法と人権をめざす会代表 高山俊吉 (東弁)
9条2項(戦力不保持)が自民党改憲案のポイント
憲法三原理を堅持すると謳いながら,自民党の「新憲法草案」の実体は,まぎれもなく基本的人権を金縛りにし,恒久平和主義を実質的に全否定するものでした。
とりわけ問題なのは,自民党自身が「今回の改憲のポイント」と明言した9条2項(戦力不保持)と96条(改憲手続)です。「自衛軍」を保有してこの国を戦争をする国に変えるとともに,さらなる憲法破壊の基礎工事をするものです。
9条は,1項と2項が一体となって,平和主義を実質化するものです。侵略戦争を言葉の上で否定することは,あの明治憲法下でさえ存在し得た理屈でした。しかし,すべての侵略戦争は自衛の名で行われます。この国の政府は,「自存自衛」の名のもとで,2000万余のアジアの人々を殺戮しました。日本の民衆も,沖縄,ヒロシマ・ナガサキ,東京・大阪大空襲など言語に絶する悲惨な体験を強いられました。9条2項の戦力不保持は,その反省のうえに立ち,2度と戦争をしないという日本国家の誓いとして,憲法の本質的要素をなしています。
大会宣言は9条2項削除にふれなかった
憲法公布直後に文部省が作った中学校教科書でも,9条の説明の冒頭に,1項ではなく2項をおきました。“これからさき日本には,陸軍も海軍も空軍もないのです。これを戦力の不保持といいます”と。
それにもかかわらず、「日弁連は9条2項の削除について何も言わないことにした」と大会宣言起草者はコメントしました。それだけではありません。宣言は,<戦力不保持は恒久平和主義と切り離し得る>とも言い切ったのです。
大会宣言をめぐる討議では,25人におよぶ発言者の過半が9条2項の重大性を訴え,宣言採択に反対しました。辺野古新基地建設と米軍再編でさらに犠牲を押し付けられようとしている沖縄からも反対の声があがりました。他方,ただ一人(!)の改憲主張者は,この宣言を「賢明」と評し,支持しました。
日弁連を改憲容認派にさせないために
ところが,何とその翌日には,その思いとはまったく正反対の方向をもつ宣言案が出てきたのです。“近年の戦争の多くは国家防衛権の名において行われてきた”という現憲法制定時の国会審議における吉田茂首相答弁の意義について,徹底的論議が必要な時です。今日,ブッシュ政権のイラク戦争も「自衛」の名で開始されたのです。
力を合わせて,日弁連を改憲阻止の砦に!
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